体育の授業がバスケだった。
教師が振り分けたのは、多良と別のチーム…
確かに運動神経のいい馬場とは同じチームだけれど。
そんなんで勝っても嬉しくない。


多良と同じところにいたい。


俺のそんな思いなんか多良は知らないんだろう。
他の奴等と楽しそうに笑っている。

隣には平と伊崎。
頭のいい奴らは別なのかもしれない。
どこかで余裕をかましつつ、信頼しあって…。

そんなこんなで始まったバスケの試合。

壁際で多良は他の奴等と話している。
明らかに多良目当ての女子も数人。男子も。
本当に多良は人気があるから。

少しやけくそになっていた俺に回って来たボール。

どうせ入らなくてもいい。

俺がどうにでもなれと投げたボールはゴールに入っていった。

見てなかったよな。
なんて思いながらチラリと視線を送った多良は小さくブイサインを俺に送っていた。

ずっと見てたよ。
転んだのも、パスをカットしたのも、ゴールしたのも。

そのゴールで試合は終了。
馬場の見かけによらない運動神経はやはり俺らを勝利に導いた。


別にこの試合に勝ったからって何でもないけど。

俺は大きく、わざとらしくガッツポーズをしていた。

多良の小さなブイサインみたいに、
これからの多良の試合を有利に導けるように。

ずっと見てる。
ずっと傍にいたい。


そうだ、次の授業中には詩を書こう。





はい、初オリジです★★ 一応今熱いのはPAYなんですが…; ここはやはり推奨部長としてK2で!! お題攻略★がんばれ自分!!